
築年数の経ったマンションでも、適切にリフォームすることで、住環境を快適にすることが可能です。しかし、マンションのリフォームには戸建て住宅とは異なる特有の制約があるため、事前に把握しておくことが重要です。この記事では、マンションリフォームの基本ポイントや注意点、事例や費用の相場について紹介します。
マンションリフォームでできること・できないこと
マンションリフォームを計画するうえで大切なことは、まずリフォームでできる範囲と制約を理解しておくことです。一般的に、マンションは共用部分と専有部分に分かれており、リフォームできるのは「専有部分」に限られます。
共用部分は名前の通り、マンションの住民全員で利用し、所有する部分のことです。おもな共有部分は、壁や屋根といった建物の構造部分、エントランスやエレベーターといった共用設備、電気やガスなどの配管・配線、専用使用権のない駐車場や庭園などです。一方、専有部分はリビングやキッチンといった居室、壁紙や床材などの内装仕上げ、キッチンシンクやユニットバスなど住戸内に設置された設備がこれにあたります。
マンションリフォームでできることの代表例は、壁紙や床の張り替え、キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備交換です。また、間取りの変更や収納改善、設備の更新により快適さを向上させることも可能です。ただし、建物の構造上、取り外せない壁や柱がある場合は確認が必要です。
マンションリフォームでできないことは、共用部分のリフォームや玄関扉、窓サッシの変更です。さらに、構造壁や柱の撤去、大幅なキッチンや浴室の移動は制限があるため注意が必要です。
マンションリフォームのポイントや注意点
マンションリフォームの基本ポイントは、管理規約を事前に確認することです。たとえば、工事音や作業時間、共用部分に影響する変更に対するルールが挙げられます。管理組合からの許可が必要な場合もあるため、管理規約をしっかりと確認しましょう。
次に、リフォームを成功させるために「目的の明確化」が重要です。「断熱性を向上させたい」「収納を増やしたい」など、具体的な要望を優先順位をつけてリストアップすることで、計画がスムーズになります。
築年数に応じた修繕を考慮することも重要です。とくに築年数が経過しているマンションでは、水回りや電気設備の劣化が進んでいる場合があるため、見えない部分のリフォームも視野に入れることで将来的なトラブルを防げます。
注意点としては、近隣住民への配慮を忘れないことです。工事音や業者の出入りについて、事前に説明し、管理組合へ届出をおこないましょう。また、水回りのリフォームでは排水管や配線の劣化に注意が必要です。
マンションリフォームの費用相場
リフォーム費用は工事の規模や内容によって異なりますが、以下のような相場が一般的です。
– キッチンや浴室のみなど部分的なリフォーム:20~150万円程度
– 水回り全体(キッチン、トイレ、浴室、洗面所)のリフォーム:200~300万円程度
– 全面リフォーム(内装、設備、間取り変更含む):500~1,000万円程度
– フルリフォーム(設備の一新、内装変更、配管更新含む):800~1,500万円程度
これらはあくまで目安であり、工事面積や築年数、配管更新の有無などによって費用が変動します。余裕を持った予算計画を立てることが大切です。
まとめ
マンションのリフォームは、快適な住環境を実現するための有効な手段です。リフォームを成功させるためには、マンション特有のルールや構造上の制約を理解し、管理規約や築年数に応じた修繕を考慮しながら計画を立てることがポイントとなります。また、リフォームの目的を明確化し、実施する工事内容を、具体的に優先順位つきでリストアップすることや、複数の工事業者を比較検討することも大切です。工期や費用についても事前にしっかりと計画を立て、近隣への配慮も忘れずに進めることで、満足のいくリフォームが実現できるでしょう。